去年の夏ごろにこのカテゴリーの記事を書いて以来、しばらく書いてませんでしたが、最近いろいろと動きがありまして。その報告も含めて書いておこうかと思ってのこのエントリーです。
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●結論から言うと、「双極性障害Ⅱ型」というやつみたい。
「双極性障害」だなんて、うつ病よりも大げさな名前ですよね。でも、つらさ的にはうつ病より大したことないかもしれないんです。なぜかというと、ずっと「うつ」なわけではないから。そう、昔で言う「躁うつ病」ってやつのちょっとわかりにくいパターンなんです。

●「双極性障害Ⅱ型」ってなに?
うつ病と「双極性障害Ⅱ型」の違いについては、いろいろ資料がありますけど、このYahoo!知恵袋がわかりやすいですかね。

 うつ病と双極性障害Ⅱ型の違いを教えて頂けますか? - Yahoo!知恵袋 

ざっくり言うと、双極性障害ってのはよく言う「うつ病」的な症状と、「調子がいいなー!仕事が捗る!」っていう状態が交互あるいは同時に来るような気分障害のことです。

で、双極性障害にも大きく分けて「Ⅰ型」と「Ⅱ型」ってのがあります(他の類型もありますがここでは省略)。

I型はいわゆる「躁うつ病」をイメージしてもらえればと思います。うつ状態ではずーんと落ち込んで動けず、躁の状態ではテンションが上がりすぎてしまいます。例えば友人の話を遮ってしゃべり続けたり、 怒りやすくなったりして、周囲とのトラブルや金銭的トラブルを架けてしまうのが顕著にわかります。

それに比べてⅡ型は「躁状態」ではなく「軽躁状態」と呼ばれる症状が出ます。周囲に問題を起こすほどの大きなテンションの上昇はなく、「調子がいいな」くらいみたいなんですよね。例えば「アイディアが溢れてきてしょうがない」とか「仕事の進み具合がハンパない」とか「企画をバリバリ取り仕切って進める」とか。

躁状態がそんな感じなので、病院への初診時はうつ病と診断されることが多いみたいです。なぜなら、「調子がいい」くらいでは自分も周囲も医者も「躁状態」だとは気づけないから。自覚症状があるのはうつ状態の時なので、うつ病としての治療から始めるのがよくあるパターンみたいなんですよね。

●僕自身の経過
せっかくなので、僕自身のこれまでのダイジェストを書いておきますね。

・2011年の夏ごろ
どうにもこうにも仕事が進まず、寝起きも悪く仕事ができない状態で、上司に申告して休職。抗うつ剤(テンションを上げる薬)を飲み始める。

・2011年秋~冬ごろ
2ヶ月の休職とリハビリ出社期間。思ったよりも元気で、お金を使ったり、人と会いに行ったり、旅行に行ったりもする。基本元気だが、時たま朝起きれない日がある。徐々にそれも少なくなってきて、12月に復職。

・2012年初春
正月休み明けに再び身体が動かず落ち込みが激しい症状が表れて再休職。1ヶ月の休職ののちに退職を願い出る。当時住んでいた名古屋から実家へ戻る。

・2012年春~初夏
前年に散財して資産もなく、仕事のあてもなく、また椎間板ヘルニアでの入院もするなど、様々なストレス要因に悩む。東京で通っていたクリニックから抗うつ剤や抗不安薬(不安を一時的に和らげる薬)を処方してもらう。そんなある日、家族での口論で激しくカッとなってしまう。そのエピソードが数回あり、転院を勧められて、現在の病院へ。そこでは「抗うつ剤でのアクティベーション(テンションを上げる作用が効きすぎた)」と診断される。一時的に抗うつ剤の投与をストップし、強めの抗精神病薬(気持ちの高ぶりを強制的に静める薬)を処方される。

・2012年夏ごろ
ストレスからも開放されて落ち着いて生活していたが、ある日を境に、急激なテンションの落ち込みと、睡眠障害、食欲不振が起こる。ピークでは病院への電車での通院もつらかった。朝目が覚めてもしんどくて布団からも出られないので、とにかく眠る。眠りすぎて眠れなくなったら、何も考えたくないのでとにかくPSVitaのガンダムゲームで敵のモビルスーツをひたすら撃ち落とす作業ばかり。経験上、考えを巡らせると落ち込むのがわかっていたので、とにかく考えずにやり過ごす。

・2012年秋ごろ
しばらくは主治医も様子を見ていたが、うつ症状が強いので以前とは別の種類の抗うつ剤を処方してもらう。数週間すると、外出も可能なくらいに回復する。元気になったうれしさもあいまって、アイドルのライブやサッカー観戦など、とにかく外に出まくる。かつて参画していたNPOの法人化に伴う事務作業の手伝いも始める。

・2012年冬~2013年1月ごろ
秋に引き続いて精力的に動いていたが、時折疲れが取れない日が続くこともある。年末には年の瀬ということもありイベントが多かったのでそのためかと思ったが、正月をゆっくり休んでも回復しないので主治医に相談→抗うつ剤を少量追加→多少よくなった気がするも生活リズムがうまく取れない→病院のリワークプログラム(復職に向けてグループで仕事的なリハビリをする)に参加し始める。

・2013年2月ごろ
 リワークの最初の数週間は緊張や疲れもあり、週0.5~2日程度の参加だったが、徐々に作業の能率も上がってきて参加日も増えていく。自分でも回復が順調だと思うくらいにリハビリでの作業(脳トレ的なやつとかグループワークとか)も捗っていた。リワークやライブ、友人と朝まで語りあうなど、疲れを感じつつも活発に動けてしまう日が続く。

・2013年3月ごろ ←今ココ!
ある日、病気の学習プログラムで双極性障害の話が出て、「自分ももしかしたら…?」と思いスタッフに相談する→心理テストを受けて、可能性があると言われる→医師に相談→抗うつ剤を少しずつ減らして安定剤(テンションの波を小さくする薬)を処方され、様子を見ながら調整中。

●うつ病を受け入れつつあったところでのこの病気、難しい…

今はリワークのスタッフの方や主治医の先生と相談したり、資料を読んで勉強しながら、服薬以外にも自分なりの病気の向き合い方を考えてはいるんですが、頭でわかっていてもなかなか難しいです。

なぜなら、「軽躁状態」って、自分では自覚するのが難しいんですよね。

「今日は仕事がサクサク進むからさっさと終わらせちゃおう」って、ついつい負荷が高めなこともやり続けてしまう。 むしろ、その「”調子がいい状態”が本来の自分」くらいに思ってます(「ました」にならないのが現状です)。

今日も課題になってた「双極性障害に関する書籍の読み込みとまとめ」を1時間強で100ページも進めてたら、リワークのスタッフさんから「休みなさい。ブレーキをかけるのを覚えないとね」と言われてしまいました。言われるまでほとんどそんな自覚ないですからね。むしろ「調子がいいのに何で止めなきゃいけなんだろう」と憤ってしまうくらい。

2012年の春ごろの家族に怒りを爆発させてしまうような状態があれば、自分でもわかりやすいんですが、そこまでいかないのでわかりにくいんです(当時の症状は、「軽躁状態にアクティベーションが重なって躁状態になった」と再解釈してます)。

●しかも、まだ「うつ病」かもしれない
主治医からも、明確に「双極性障害だ!」と言われたわけではないんですよね。やはり、医者としてもこの判断は慎重にならざるを得ないです。なぜなら、双極性障害の患者に抗うつ剤を投与してしまうと、躁状態を強く引き出しやすくなってしまうから。僕自身、その可能性もありましたし。

一方で、安定剤はうつ状態に対する効き目は抗うつ剤ほどじゃないみたいなので、うつ病(双極性障害に対して「単極性障害」とも言います)に処方しても、気分や体調の落ち込みは取れにくいんですよね。

特にⅡ型はうつ状態ばかり顕著なので、お医者さんとしても悩みどころなのです。

●また、自分の病気と向き合うことの再出発。
だから、うーん……えーと……とにかく、難しいんです!

またうつ病の勉強と認知行動療法(いわゆるカウンセリング的なやつ)の再理解もしつつ、「双極性障害」という病気とその予防法をいかに自分に落とし込んでいくか、ってことになるんですが、はっきり言ってまだできる気がしません(笑)。

ただ、今はリワークといういい場所を与えてもらっているので、そこで同じような症状の方とシェアしたり、専門のスタッフの方とうまく相談しながらやっていければなとは思います。

まあ、備忘録にもなると思うので、このブログにもそのうち続報書きますね。

●リワークについて気になる方!
うつ病の患者さんが多いみたいですが、僕が参加しているリワークプログラムはすごく過ごしやすいので、詳しく知りたい方はプロフィール(PCは右のサイドバー、スマートフォンやケータイなら最下部)に書いてあるTwitterなりメールアドレスまで連絡していただければ詳細をお教えします。

これから読んで勉強しようかなと思ってる書籍たち
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対人関係療法でなおす 双極性障害
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